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訳経僧 鳩摩羅什と母

 

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仏教を伝える父を尊び、仏教を学ぶ母と共に歩み、中国で経典を翻訳した三蔵法師

「仏説阿弥陀経 如是我聞 一時佛…」と、皆さんご存知の『阿弥陀経』ですが、このお経の中で発声されない部分が一ヵ所あります。仏説阿弥陀経と如是我聞の間にある「姚秦三蔵法師鳩摩羅什奉詔譯」という言葉です。「中国の姚秦という時代(402年)に、経典翻訳者(経・律・論の三蔵に精通した法師)の鳩摩羅什(くまらじゅう)が姚興王の詔(みことのり)を奉じて漢訳した」という意味です。
今回の物語は、ここの部分、インドで書かれたお経を中国語(漢語)に翻訳した鳩摩羅什という人について見ていくことに致しましょう。

鳩摩羅什が七歳になった時、より仏教を学ぶために砂漠を越え、インドに近いパキスタンのカシミールに向かいます。二人は数年この地で高僧に弟子入りしますが、鳩摩羅什が二十歳になったのを期に、母ギバは仏教の起源であるブッダの足跡を辿るため、一人でインドに旅立ちました。一方、鳩摩羅什は亀慈国に帰り父と共に仏教を広めました。その後、鳩摩羅什は中国の姚興王に迎えられ、長安に入り、ここで経典の翻訳に没頭しました。その数は35部294巻(35種類のお経)と云われています。
経典翻訳者、鳩摩羅什が仏教の教典をインドのサンスクリット語から中国の漢字に翻訳するという行為がなかったならば、阿弥陀経や般若経、妙法蓮華経など日本仏教の礎となっている経典は伝えられなかったでしょう。 また幼いときに母とかわした仏教を学ぶという強い約束がなかったならば、この翻訳もなされなかったでしょう。
この物語は中央アジアの砂漠と山脈が続く、シルクロードのオアシスの町亀慈国で鳩摩羅什が生れるまでと、「仏教を広める」という母との約束を守り「経・律・論」という仏教の精通者になった三蔵法師鳩摩羅什を見ていきます。


参考図書 『仏教文化読本(花の巻)母が選んだ道』 浄土真宗本願寺派学校連合会 百華苑
『大乗の仏道-仏教概要-』 真宗大谷派 教師養成のための教科書編纂委員会 真宗大谷派出版部
絵 小早川好古/ナレーション 大上すずよ・kanta/台本 すねいるシナリオ工房
製作 SNAIL AVM-TV PRODUCTION/企画・制作・著作 すねいる教材研究社